いても工事作業の許可申講を迅速に処理する必要があり、職員二人を増員して事務処理体制を強化した。
3、工事作業安全点検等の実施
震災復旧工事が港内の全域で行われる中で、復旧した岸壁を利用する船舶の入出港が増加するなど港内は厳しい交通環境となっているため、神戸海上保安部では、定期的に工事現場の安全点検を行い安全対策の履行状況等を確認するとともに、必要に応じて適切な指導を行い事故防止に努めている。
平成七年六月から十二月までの七カ月間に延べ七十九カ所の工事現場で点検を行い、うち四十六カ所については、適切な警戒業務の実施、アンカーワイヤーの標識設置、事務所と作業船との間の連絡体制の確保等計七十八項目の指導を行った(図2参照)。
特に事故が起きたり、重要な安全措置を怠った工事現場に対しては、改善勧告を行って安全管理体制の改善を求めている。
また、死亡を伴う重大な衝突海難については、その施工者および発注者に対して、安全連行の励行および運航管理の徹底を文書で指導したほか、工事関係者に対しても広く安全運航の徹底を呼びかけた。
なお、被災した岸壁が仮復旧、または本格復旧して供用開始される場合には、大型コンテナバースや大型サイロバース、危険物専用バースに重点を置き、事前に係留施設、荷役施設、消防・防災設備などの点検を行い、安全な係留・荷役が実施できるかどうかを確認するとともに、必要に応じて指導を行っている。
この点検は、平成七年四月から十二月までの九カ月間に延べ三十三回行った。
おわりに
現在、神戸港では早期復旧に向けて多くの方々が努力されていますが、その道程は平坦なものではありません。
神戸海上保安部としましても、神戸港の安全確保に向けて最大限の努力を傾けていきたいと職員一同頑張っておりますので、皆様の今後まずまずの。こ支援とご協力をお願い申しあげます。
<図2> 工事作業安全点検の指導状況
